UGさん、報告をありがとうございました!
でもね、YL にはちょっとだけ注意が必要です。
「小数点第1位まで決まっている」なんていうのは、あり得ない話です。
言い訳になりますが、SEGの古川さんがYLを言い出した時に、
ぼくは単純に平均点で表示することに反対して、
「せめて2.5から3.5」というように 1 くらいの幅を持たせてください」と言いました。
初期のYLは古川さんが提案を受け入れてそうなっていたと思いますが、
今ははっきり小数点第1位まで決めるようですね。
それはよくないし、第一、この本にしても 1.4 と 1.6 というのは、
どうちがうのでしょうね。 なぜ 1.3 と 1.5 ではないのか?
あるいは 1.5 と 1.7 ではないのか?
わたしが古川さんに言った提案は、YLの数値に幅を持たせること、
そしてYLの値はたくさんの人が自分の書評をSSSの書評システムにアップロード
するうちに、amazonの5段階評価のような形で
2.4 と考えた人 5人
3.0 と考えた人 3人
3.5 と考えた人 3人
などというように、
ばらつきを表示できるようにしてほしいということでした。
どんな本であれ、その「読みやすさ、読みにくさ」はさまざまな原因で、
ばらつきがあります。それを小数点第1位まで決めること、
しかもたくさんの人の意見ではなく「個人で定める」ことができると勘違いすること、
どちらも世の中の 数字信仰、点数盲信、資格万歳! に流されている結果なのでしょう。
1.4 や 1.6 は要するに「古川さんの主観」なわけで、ほかになんの根拠もないはずですが、
こんな風に 「定めた」 ように見せかけることで、数字に権威を持たせたいのでしょう。
数字に権威を認めることで不可解な現実から逃避したい人はいっぱいいるので、
商売としても必要なのでしょう。
(もちろん数字以外にも権威付けたいものはあるのでしょうが・・・)
UGさん、申し訳ないです。
せっかくの報告を台無しにするような返信になってしまいました。
語数もYLも、多読の発展の中で、ずいぶん役割が変わってきてしまったと思います。
多読は多読三原則で「楽しく読む」ということからはじまりました。
そのころは楽しく読むことが大事で、語数もYLも 目安 にすぎないとほとんどの人は
わかっていたという気がします。
けれどもSSSはその後「楽しく」を忘れてしまったようです・・・
SSSの「多読」は 語数を増やすこと(楽しいかどうかは問わずに)、
YLを上げること(=理解度を上げる!) に関心が移ってしまいました。
そして試験や資格にしか目が行かなくなってしまった・・・
一緒に楽しく遊んでいた友だちが急に塾に通い始めて遊べなくなった・・・
他方、tadoku.orgの方向は「楽しく」を最優先する方向です。
このトピック「簡単で楽しい本」の方向もYLを意識する方向ではないと思うので、
ついついはっきり書いてしまいました。
反論、ご意見、疑問をぶつけてくださると、議論が深まると思われます!