Jaguarさんへ
お返事を忘れていました。
(ジェミニさんからきょう連絡がありました。ありがとう!
よく見るとJaguarさんの投稿は3月20日。浜松市中央図書館で多読の話をしたあと、
青息吐息で帰京した日だ! 今となっては懐かしい・・・)
Jaguar さんが書きました:さかい先生へ
大変お恥ずかしいのですが、
少しでも多くの方の参考になればと思い、
わたくしの多読について、ご紹介させて頂きます。
「多読前後の変化」ということで先生からご依頼がありましたので、ご紹介させて頂きます。
すみません、長文になってしまいました(^^;。
僕の英語ライフは、一晩でも語り尽くすことは出来ませんので、
短くまとめることが出来ませんでした。
わたしからこの投稿をお願いしたのでした。
TOEICの点数やそのための対策中心の勉強をしていたけれど、
多読ですっかり感じ方が変わったと、きのこさんの講演会でお会いしたときに聞いたのです。
それで、多読前、多読後(?)を知りたかったわけです。
TOEICや英検の準備で苦しい思いをしている人たちにとても参考になるのではないでしょうか?
2年前の講演前は「高校生の英単語」、「TOEICの英単語の暗記」を行っていました。
どちらも標準レベルです。
当時のTOEICが360~440点ほどで、英語は頑張ってはいましたけれど
僕は工学系なので、英語だけを勉強するわけにはいかなかったため、
聞き取れない、喋れない、文章を理解できない状態でした。
また、受験に失敗したトラウマでしょうか、
その時の目標も「難関大学の英語問題を解けるようになりたい」、
「難しい英単語を知識として身に付けたい」でしたし、
僕にとって「英語の出来る人」、「カッコいい人」のイメージでした。
そんな僕が、全く違う方向に向かう「きっかけ」になったのが、
2年前の多読講演会でした。
多読のことは耳にはしていましたが、
「簡単な絵本から」で英語が出来るようになるわけがないと思っていました。
失礼ですが、講演も所属するサークルが主催したので、
渋々参加したのが正直な気持ちです。
正直な気持ちを聞かせてくださってありがとう!
実はそういう風に「眉に唾つけて」わたしの話を聞く場合の方が、
「多読っていいもんだそうだ」というので疑いを持たない場合よりも
わたしとしては安心なのですよ。
が、先生の講演を少し聞いて、
「コレだ!!」と直感で感じ取りました。
当時の講演は、全てを吸収するつもりで先生の話を聞きました。
あの時の感動は今でも忘れていません!!
先生の講演で特に衝撃的に印象に残っているのが、
1)英語の知識を増やすのではなく、自分の英語を太らせる
→このアドバイスで構文、文法のような受験的学習法はやめました。
代わりに、人の表情や感情、シチュエーション、立場など個人的なことから
歴史的背景、文化的、考え方などの社会的なことなど、
あらゆるバックグラウンドを意識するようになりました。
それはすごいです。あの講演のあとくらいから「ことばの氷山」という
考え方をするようになりましたが、Jaguarさんは同時くらいに同じことを
考えていた!?
2)英語と日本語の発音は全く違うんだ!!
→英語の聞き取りが出来ない僕には、衝撃的でした。
このアドバイス以後、th, f, v, rなどの発音以外は日本語と英語は同じ発音という考えを捨てました。
英語は英語として発音を聞くようになりました。
これも実にすっきりわたしの言いたいことを受け取ってくださったのですね。
うれしいです。
3)「絵を見ること!文字は補足なんだ!」(@2日目のORTを使ったワークショップ)
→犬と遊んでいるシーンであれば、子供は楽しい会話をするでしょう。
親も「ケガしないようにね、夜遅くならないようにね」のようなことを言うでしょう。
また、ORTで絵を見ていれば、子供たちが「Hi!」だけで
コミュニケーションを取っていることが分かるでしょう。
要するに、英語を吸収するときも「空気を読めっ!!」てことです。
KYな人(空気を読めない人)は、普段のコミュニケーションだけでなく、
英語の吸収にも大変なのかなぁと思います。
僕が英語を喋るときは、文法はデタラメですし、短い単語しか使えません。
しかし、外国の方との会話で「Really?」と一言返すだけで、
会話は盛り上がります。
コミュニケーションには難しい単語やフレーズは必要なく、
どういう空気の時にどのような感じで言えば良いのか、
絵本、アニメ、ドラマなどから学ぶことが大切だし、面白さでもあるのかなと思います。
Jaguarさんの言う「空気」は、「ことばの氷山」でいうと 「物語の中の場面」に当たるようですね。
(ことばの氷山の図解はまた近いうちにブログやフォーラムで試みます。
元は「町の名前をひとつ」にあります。
http://tadoku.org/blog/sakai-note/2014/06/09/7682年前の講演あと、自分にあったやり方を色々模索して2ヶ月後、
「おさるのジョージ」を録画して、英語音声で見るようになりました。
「おさるのジョージ」を選んだ理由は
1)英語を聞き取れなくてもストーリーが理解できる。
2)英語が簡単
「おさるのジョージ」は何度も見ました。
「おさるのジョージ」は、聞き取れるところしか聞きませんでした。
ですが、聞き取れるところを何回も聞いていると、
周辺の単語も聞き取れるようになり、自然に聞き取れるところが増えてきます。
また、「おさるのジョージ」から、
「英語はこういうふうに話すんだ!!」と実感することが出来ました。
「おさるのジョージ」を見続けて、約2ヶ月後、
自分の中の樽に英語が溜まったのを感じのでしょうか。
「英語をしゃべってみよう!!」
と思ったので、英語を喋りました。
周囲の方は、数ヶ月前まで、全く英語を喋れなかった僕を知っていたので、
とても驚いていました。
多読はTadokuへと進化しました。
Jaguarさんの「おさるのじょーじ」はまさに文字から映像と音への変化そのままだと思いました。
以上、2年前の多読前後の僕の体験談です。
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これから多読をされる皆さんへ
焦ったり、欲張ったりせずに小さいところから始めて
着々と積み重ねることが大切だと思います。
また、自分が向かうべき方向は大まかに定めるべきです。
(トンチンカンな方向に向かっていては、何も出来るようにならないかと思います。
また、2週間で成果を出す必要はありませんが、1年間取り組んで変化や成長を感じないようでしたら、
軌道修正するべきかと思います。)
今の僕ですが、
2ヶ月前から、英語字幕付きでドラマを見ており、
自分のブレークスルーを感じています。
「自分の英語が変われば、周囲が変わる」ということを、
最近、実感しています。
自分の英語が変わると、周囲の方の僕への接し方が変わります。
また、外国の方や、日本人の英語学習者と接する機会が自然に増えてきます。
また、その他にも、
映画、ドラマ、雑誌、旅行ガイドを見て、読んで、聞いたことを、
外国の方や、日本人の英語学習者とお喋りして、
日本と海外の文化の違いを楽しんでいます。
これから多読をされる皆さん、英語は楽しいですよ。
今、多読をされている皆さん、楽しい情報、面白い情報は、皆で共有しましょうね。
先生、結構、頑張って書きました。
2年前の多読前後の僕はこんな感じでした。
ありがとうございました。
最後の部分は Tadoku三原則 でいうと 「仲間と一緒に」 に当たる、というのは我田引水が
過ぎるかな?
仲間とこんな風に楽しんでいるという報告や
Jaguarさん自身の変化や悩みやうれしかったことの便りを楽しみにしています!