この三日ほどの多読です。
ナルニア第2話:The lion, the witch and the wardrobe
半分ほど読み終わりました。サトクリフなど次のレベルのものを読みこなすのに有用な表現が、もっと分かりやすい形で、たくさん出てきます。非常に良い感じです。
そうか、だから一歩一歩レベルの順番通りに…と思う方もいるかもしれませんが、実は、よくわからないレベルの世界で聞きかじったという経験があることで、分かる世界で出会ったときに、よりクリアにああそうか!と思える、ということもあります。そして、よし!とばかりに言語習得の(脳内?)エンジンがどんどんかかって、前に進んでいく感覚が起きてきます。
もう慣れっこになってしまって気がつかなくなっていますが、実は、第一言語の日本語でも、実はけっこう分からない(聞き取れない、を含めて)・分かっていない状態で、平気で言葉というものを、私たちは使っていると思います。普通の人間の言語使用というのは、かなりアバウトなものだと思います。いわんや外国語をや。わけわからないexposure(=とてもわからないレベルや内容の本)もたまには入れて、より現実的な外国語ライフを演出して楽しみましょう!
Dragon's Merry Christmas (Captain Underpantsの作者Dav PilkeyのScholastic本です)
Scholasticと言えば、文科省お墨付き的出版社です。そういう路線でまとめた「正しい」ストーリー(笑)になっています。けれど、ちょっとunderpant的変なところもあります。
次に紹介するReady to Readなどもそうですが、この本のように「会話文」の入っていない形式のもの=地の文のみで書かれているものは、子供たちに「書き言葉の表現」を教えるものです。しかしこれは、日本人学習者にとっては、ちょっと危ない。高校レベルで、ばっちり覚えた(ような記憶がある)「構文」が、ばしばし並んでいます。無意識のうちにも和訳してしまう…。高校で英語が4、5だったような人ならば、本当に簡単に和訳できてしまう…。和訳しているという意識すらないかもしれません。
Henry and Mudge and the Forever Sea (Ready-to-Read: Level 2)
上述同様の危険がありますが、このような形式のお話は、ひとつひとつの名詞や動詞そのものの意味・使われ方に意識をもっていくとよいかもしれません。会話の文は、excellent. Cynthia Rylantですから、あたりまえですね。 海についたHenryは、なんと言うか。車の中で、さんざん海、海、海、海と言っていてとうとう、ついたぞ!英語は、"I see it!"です。
Ready, Set, Go! (An I Can Read Book: Level 1)
とても面白かったです。「多読」という意味でも、このように会話文を中心にストーリーが展開するものは非常に有効だと思います。
イワノフ